平成三十年度秋彼岸の中日法要が九月二十三日、秋分の日に厳修致しました。
再び御縁賜りまして、バリ舞踊の奉納を昨年の春と同様にPranaのお二人にしていただきました。

踊り手紹介

乾 真梨子

五歳でバリ舞踊を始め、大学卒業後よりインドネシア政府奨生としてスラカルタとバリ島へ留学。
帰国後の二〇一一年よりバリ舞踊教室“アルジュナ・スカンディ”を主宰。
現在は高須クリニック関西版CMに出演する等、多方面で活動している。
http://www.omisejiman.net/arjuna-srikandi/sp/

大野 里美

2010年よりインドネシア政府奨学生としてバリ島へ舞踊留学。
各地の舞踏家に師事し、寺院での奉納舞踊やバリ島芸術祭に参加。
帰国後は日本各地での公演の他、オアフ島にてハワイ大学との合同ラマヤナ舞踊劇公演に出演。
バリ舞踊教室“スカール・サンダット”主宰。
https://www.sekarsandat.com/

十一時より

1.歓迎の舞 「ガドゥン・カストリ」
2.住職による法話 “恩に報いること”
3.宮廷舞踊 「レゴン・ジョボグ」

1.歓迎の舞 「ガドゥン・カストリ」
~Gadung Kasturi(ガドゥン・カストリ)~
「恩に報いる 」という考えはバリ島の生活にも共通してます。
人々は全ての事に感謝をして毎日欠かさずに祈り捧げます。
バリ舞踊の歓迎には、ただ 歓迎するだけではなく、
深い感謝の気持ちを表し、そして場を清めるという意味合もあります。
この踊りは「かぐわしい花の香り」をイメージてつくられた踊です。
華やかなお花の香りがどこまでも漂っていくように、今こにいらっしゃる皆さまだけでなく、
仏様やご先祖にも普く一切に感謝の気持ちが届くよう願いを込めて踊ります。

2.住職による法話 “恩に報いること”

ここで「報恩」という題でお話しさせて戴きました。
肉体を使って自身の思いを表現し、今は亡きいのちを偲ぶ。
自分の体を使って思いを表現する事は、もしかしたら
他のいのちを思いやることにも繋がるのではないか?
それが「報恩」となるのではないか?
という事を軸にお話しさせて戴きました。

3.宮廷舞踊 「レゴン・ジョボグ」

~Legong Jobog (レゴン・ジョボグ)~
レゴン舞踊は、バリ島の宮廷です。レゴン舞踊では踊りを通して様々な神話や宗教観を物語っています。
今回はインドのラマヤナ物語の一部にある、スバリとグワいう二人の猿の王の兄弟喧嘩のお話です。
踊りの前半部分は二人が平和に暮らしている様子描かれていますが、
途中から「自分の方優れているのだ!」「いや、俺の方が優れているのだ!」と喧嘩を始めます。
喧嘩はどんどん白熱していきますが、ふと二人は自分たちがとても愚かなことで喧嘩をしていると気づき、嘆き悲しみます。
どちらが優れているかどうかは問題ではなく、二人の力が50:50で補い合ら生きていければそれで良かったのです。
二人は仲直りをしてまた平和に暮らし始めるのですが、また些細なことから喧嘩になり永遠に喧嘩と仲直りを繰返します。

バリ舞踊の奉納が終わり、壇信徒の皆様と観音経を唱えあげ、普く一切に法要の功徳が回し向けられるように祈り、
無事に秋彼岸中日法要を厳修致しました。

壇信徒の皆様方、お集まりの皆様、一家総出でお手伝いいただいた大野家の皆様方、
出演者のお二人様。
無事に勤めあげる事が出来ました。有難う御座いました。